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  • 執筆者の写真池田卓夫 Takuo Ikeda

金子三勇士の人数限定ライヴと配信同時の「みゅじっクアワー」、大谷康子迎え


金子三勇士はもちろん優れたピアニストだが、NHKFM「リサイタル・パッシオ」の司会者としてレギュラー出演するなど〝しゃべり〟にも定評がある。所属マネジメントのジャパン・アーツでは東京・渋谷のライヴハウス「eplus LIVING ROOM CAFE & DINING」を会場に「ソーシャル・ディスタンシング(社会的距離の設定)に配慮した60人限定」のコンサートを金子の演奏&司会とゲスト奏者の組み合わせで定期的に開き、同時にストリーミング(ネット配信)を行う「みゅじっクアワー」をイープラス・ライブ・ワークスと共催。2020年8月1日にヴァイオリンの大谷康子を迎え、第1回の公演&配信を行った。今後も月1回程度のペースで、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)拡大と余波の長期化を踏まえ、アーティストたちの活動を支援するドネーション(寄付)活動と一体に続けていく。


ライヴは会場限定の30分間「スペシャルライブ」、30分間の休憩、約60分のオンライン配信「みゅじっクアワー」の3部構成。金子がゲストの個性、音楽と向き合う姿勢を巧みに引き出しながら、手際のいいピアノで演奏も引き立てていく。デビュー45周年の大谷はサロンコンサートの分野でも百戦錬磨の経験の持ち主であり、金子の母親の国で三勇士自身も音楽教育の基本を修めたハンガリーに縁のある作品を表情豊かに奏でた。今回の使用楽器は日本音楽財団から貸与された1725年製のストラディヴァイリウス「ヴィルヘルミ」。ドイツのヴァイオリニストで、J・S・バッハの「管弦楽組曲第3番」第2楽章「アリア」をヴァイオリン独奏用に編曲したアウグスト・ヴィルヘルミ(1845ー1908)がかつて所有していた楽器で弾かれる「G線上のアリア」には当然、格別の味わいがあった。アンコールは大谷の十八番、モンティの「チャールダーシュ」。ハンガリー情緒満点の名曲だが、作曲者ヴィットーリオ・モンティ(1868ー1922)はイタリア人。沖縄情緒あふれるヒット曲「島唄」の作詞作曲者、THE BOOMの宮沢和史が生まれも育ちも山梨県というのに似て面白い話だ。


「みゅじっクアワー」の第2回は9月24日(どうでもいい話だが、私の誕生日だ!)、チェロの伊藤悠貴をゲストに迎える。

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