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井上二葉・トゥルバン&朋子サヴァリッシュ・中村滉己

  • 執筆者の写真: 池田卓夫 Takuo Ikeda
    池田卓夫 Takuo Ikeda
  • 5 時間前
  • 読了時間: 4分

クラシックディスク・今月の3点(2026年6月)

かなりバラバラなジャンル
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「フランスのピアノ曲 近代の華やぎⅠ」井上二葉の演奏記録

ピアノ=井上二葉

アンリ・デュティユー「バッハを讃えて」(2023年10月19日、王子ホール)

ジャン・イヴ・ダニエル=ルスュール「心の痛み…」「フランス組曲」(2010年4月9日、浜離宮朝日ホール)

フロラン・シュミット「二つの小品 ―クロマティック・ハープ又はピアノのための―」「親密な音楽 より ~僧院 葉っぱの唄 航跡 そよ風 」「七人の乙女の舟歌」(2008年4月11日、浜離宮朝日ホール)

ポール・デュカ「ラモーの主題による変奏曲・間奏曲と終曲」(2010年4月9日、浜離宮朝日ホール)

1930年生まれの井上二葉は96歳になる今も現役のピアニスト。2024年までは毎年自主リサイタルを開き、25年以降も公開の演奏活動を続けている。フルートのジャン=ピエール・ランパルと長年共演、レコーディングも行ったが、ソロ・アルバムの録音には慎重な姿勢を崩さなかった。昨年夏にお目にかかった際、「リサイタル盤がないのはさびしいですね」とお伝えすると、「過去のリサイタルの録音から気に入った演奏を集め、編集するつもりはあります」と答え、「誰か知らない人が勝手に制作するのは嫌なので、自分が全て立ち合います」と、方針も定まっていた。1年も経たないうちに届いたライヴ録音集には「Ⅰ」とあるので、続編もあるのだろう。名曲アルバムにキッパリと背を向け、生涯をかけて紹介に尽くしてきたフランス近代音楽の隠れた逸品を巧みな配列でまとめた「Ⅰ」から受けた感銘はそのまま、「Ⅱ」以降への期待につながる。楽器はいつもベーゼンドルファー。独自のタッチで美しい音色を引き出し、それぞれの作品に相応しい輝きを自然な呼吸で与えていく手腕は、間違いなく至芸といえる。

(ライヴノーツ=ナミ・レコード)


シューベルト「ヴァイオリンとピアノのための作品全集」

ヴァイオリン=インゴルフ・トゥルバン、ピアノ=サヴァリッシュ朋子

Disc1

ヴァイオリンとピアノのためのソナタ(ソナチネ) ニ長調 D.384, Op.137-1

ヴァイオリンとピアノのためのソナタ(ソナチネ) イ短調 D.385, Op.137-2

ヴァイオリンとピアノのためのソナタ(ソナチネ) ト短調 D.408, Op.137-3

Disc2

ヴァイオリン・ソナタ イ長調 D.574, Op.posth.162『グラン・デュオ』

ヴァイオリンとピアノのためのロンド ロ短調 D.895, Op.70『華麗なるロンド』

ヴァイオリンとピアノのための幻想曲 ハ長調 D.934, Op.posth.159

トゥルバンは21歳でセルジュ・チェリビダッケからミュンヘン・フィルのコンサートマスターに招かれたが、オーケストラ界とは早くに別れを告げソリスト、室内楽奏者、教育者の道を究めてきた。元俳優の実姉ディートリンデはロリン・マゼール最後の夫人。サヴァリッシュ朋子はミュンヘン音楽大学でゲルハルト・オピッツに師事、現在は公私にわたるトゥルバンのパートナーだ。2人にとって最初のデュオ・アルバムに当たるシューベルトは2023年3月にドイツのフロイスドルフ=メヒェルミッヒ(Disc1)、24年3月にヴァイルハイム(Disc2)でセッション録音された。26年5月の来日でも演奏された「華麗なるロンド」をはじめ、歌曲(リート)王らしい美しく流麗な旋律、急激な感情の起伏の二面性を備えたシューベルトの本質を適確に見据えつつ、どこまでもゆとりある構えで弾き進める演奏は美しい。

(独TYXart=日本輸入元はファインアーツ https://www.fineartsmusic.net/ )


「Next Trad」

歌&津軽三味線=中村滉己

■新曲

TOKYO NEO SPACE

 (TOSHIKI NAGASAWA作詞作曲) *

やまとのこころ

 (作詞/吉元由美 作曲・編曲/善岡慧一) *

絃想 -GENSO-

 (作曲/中村滉己・中村卓也 編曲/井上一平)

■民謡インスパイア曲

OHARA《inspired by 鹿児島おはら節》

 (補作詞/中村滉己・FGCoo 作曲/FGCoo 編曲/友田ジュン) *

■民謡リヴァイヴァル曲

SHIGESA《隠岐しげさ節 Revival》

 (島根県民謡 編曲/井上一平・善岡 慧一) *

MINATO《秋田港の唄Revival》

 (秋田県民謡 編曲/中村滉己・友田ジュン) *

IWAI《灘の酒造り祝い唄Revival》

 (兵庫県民謡 編曲/中村滉己・友田ジュン) *

■伝統曲

NIKATA《仙北荷方節〜秋田荷方節》

 (秋田県民謡 編曲/中村滉己・竹内大貴)

津軽じょんから節

 (青森県民謡)

■カバー曲

The Nights

 (作詞・作曲/Avicii 編曲/黒崎雅文)

Body Back

 (作詞・作曲/Gryffin 編曲/黒崎雅文)

2003年11月17日、名古屋市で民謡の名手一家に生まれた中村は2歳で三味線を始め、14歳で2つの全国大会に最年少優勝、18歳で世界大会も制覇した後、慶應義塾大学湘南藤沢キャンパス(SFC)でみっちり4年間学び、26年3月に卒業した。在学中に「和楽器の新たな芸術やエンターテインメントの確立」との目標を定め、24年に日本コロムビアからファーストアルバム「民唄 -TamiUta-」をリリース。25年に第37回ミュージック・ペンクラブ音楽賞の新人賞を受賞した。セカンドアルバムも「今の生活の中で自然に聴ける民謡」をコンセプトに新しい感覚のサウンドを交え、独自のグルーヴ感を生み出している。伸びやかで甘い声も心地よく、さらに幅広い聴き手を獲得していくに違いない。

(日本コロムビア)



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