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執筆者の写真池田卓夫 Takuo Ikeda

相模湖のほとりで聴く実力派カルテット「夭折の天才」2人のシリーズを開始!

更新日:2019年4月2日


舞台を客席と同じ平面まで下ろした状態

「いけたく本舗」を開業して半年が過ぎた。新年度最初の記事は、「サイトで是非、告知をお願いします」との依頼に基づいて書くパブリシティの第1号。旅先のヘルシンキ(フィンランド)からの送信だ。東京都と神奈川県の境にある人造湖のほとりに建つ音楽ホール、神奈川県立相模湖交流センターの多目的ホールは音響の良いことで知られ、セッション録音の会場としても定評がある。最大456人を収容できるが、他にあまり例のない特色は舞台を客席フロアと同じ高さまで下げられること。室内楽などの場合、演奏者をぐるりと囲む客席の配置も可能だ。オクタヴィア・レコードを退職して館長に転じた松田善彦は私の友人で就任後、数々の新機軸を打ち出している。


新年度はモーツァルト、メンデルスゾーンと30代で亡くなった「夭折の天才」作曲家2人の弦楽四重奏曲を特集する6回のシリーズを始める。出演は第1ヴァイオリン=三上亮、第2ヴァイオリン=對馬佳祐、ヴィオラ=馬渕昌子、チェロ=丸山泰雄と中堅世代の実力派4人で構成する「ヴィルタス・クヮルテット」。相模湖ではすでに、ベートーヴェンの弦楽四重奏曲全曲を完走している。2人の作曲家はそれぞれロココ的な18世紀音楽、19世紀の初期ロマン派といった同時代の括りの枠を破り、決して長くはない創作期間ながら音楽史に革新的足跡を残した点で共通する。第1回は4月14日(日曜日)午後2時から。モーツァルトの「弦楽四重奏曲第14番《春》(ハイドン・セット第1番)」とメンデルスゾーンの「同第2番」を、ショスタコーヴィチの「同第3番」と組み合わせる。入場料も一般3,500円(シニアや学生など各種の割引あり)と手ごろ、遠足がてら出かけるのも悪くないだろう。

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